理論上は、絶対に儲かる投資があります。本当だよ?
私も投資したよ。本当だよ?
もう二度と手を出すものかと思っておりますが。
そして、そのETFがバカ売れしているようです。
世界最大のボラティリティーETF、1週間足らずで40%拡大
Bloomberg 世界最大のボラティリティーETF、1週間足らずで40%拡大
UVXYの空売り急増、ボラティリティー低下予想を示唆
どのようなものかというと、$UVXY ウルトラVIX短期先物ETFと呼ばれる、VIX(恐怖指数)と常に加重平均した満期までの期間が1ヵ月の期間になるように調整されているETFがあります。そして、このETFですが、VIXとレバレッジの性質上、必ず時間経過とともに減価していきます。つまり、このETFをショート(空売り)することで、理論上必ず儲かります。
素晴らしい右肩下がりのチャートです。だいたい、1年で90%近く程の価値が消え去るようです。凄い。これは空売りするしかないよね?だって理論上、絶対に儲かるもん。
はい。理論上に絶対に儲かるならば、これに投資しないわけがありません。
しかし、理論上はそうでもやはり罠が存在します。
コロナショック時の$UVXYのチャートです。ショック前まで10程度でしたが、一時130を超えるという10倍以上の急騰しました。その後は、理論通りに減価が始まり、元の水準(2020/2/12時点で9.42)まで下がりました。
価格にして10倍以上の急騰です。2/19 の安値 $10.55から、3/18の高値 $135.0まで、ほぼ1ヵ月でテンバガー達成です。コロナショック時前にショート(空売り)していた人で、生き残っている人はよほどいないかと思います。私が見かけた、$UVXY のショート推奨の記事は保証金として5倍は入れておきましょうというのは見かけましたが、10倍は流石に入れてないでしょう。
私はコロナショックの急騰後に、だいたい$50ぐらいでショートして、$20ぐらいで撤収しました。6月頃に一時急騰した時は死ぬかと思いましたが、なんとか一時的急騰で終わってくれたため私は生き延びました。
それなりの利益を得ることが出来ましたが、投資して思ったことは、もう二度とこの商品に手を出さないと誓いました。GD、GUが基本的に発生するので死ぬときは寄りで死にます。逃げるタイミングがありません。
S&P500のVIX指数から作られる$UVXYに10倍の証拠金を入れてショートするのであれば、素直に$VTIをロングする方がはるかに期待リターンは高いと思います。
それが、今、この水準で売れまくっていることに驚いています。確かに、必ず儲かりますよ。でもそれが成就されるとは誰も言っていない。そのリスクを知って買っているのか気がかり。ニュースに出たので懐かしさも込めて。