Unityの決算が出ましたので、ひとまず売上構成を見てみました。やはり売上としては、Operate Solutionsに偏っていますね。さらなる詳細は判りませんが、Appleのプライバシーポリシーの件等で、やたらと広告収益の話が出るので、中身としてはUnity Adsが大部分を占めているものと予想しております。リアルタイム3Dプラットフォームを提供する会社の収益源に広告の比重が高いのです。
2021 | 2020 | |
Create Solutions サブスクリプションの売上 | 70,387 | 46,696 |
Operate Solutions 広告収益及びサービス | 146,578 | 104,368 |
Strategic Partnerships and Other 戦略的パートナーシップ及びその他 | 17,807 | 15,930 |
Total revenue | 234,772 | 166,994 |
Strategic Partnerships and Otherの戦略的パートナーシップ及びその他ですが、あまりよくわかっておりませんでしたが、他社との相互運用性の実現するソフトウェアの開発とカスタマイズのようですね。
一先ず検索して出てきたものとして、Unity Technologies and Oculus Expand Strategic Partnershipがありました。このような、他のサービスとUnityを相互に使えるようにするための特注業務でしょうか。
現在のUnityの収益構造としては、世間でどれだけFateが流行ろうが、原神が流行ろうが、ウマ娘がヒットしようが、エヴァの映画制作で使われようがロイヤリティ収入が無いのでUnity社自体にうま味がありません。
競合する、Unreal Engineは100万ドル(日本円にして約1億円)以上に対して、5% のロイヤリティが必要になります。尚、Unreal Engineは従来は、四半期(3か月)で3,000ドル以上の売り上げを出した場合、5%のロイヤリティを徴収していたようです。結局、このロイヤリティの高さが企業向けでUnityに分配が上がったのでしょう。よってUnityがロイヤリティを徴収しない戦略というのは現時点で成功と思えます。現時点でUnityがこの種のロイヤリティを徴収する話は上がっておりませんが、将来的な収益源の種にはなると見ています。
また、Unity自体は開かれたシステムであるため、外部との連携等に関してUnity社のサービスに依存することなく色々なことが出来てしまうのも今のところ収益としてはデメリットに感じています。サーバーセーブやオンラインで何かするのであれば、Microsoft PlayFab やGame Server Servicesのようなサービスを使えばよいので。ここにUnity社が何らかの形で関わって収益化できる余地があるのではないかなとも見ています。
株価としては決算クリアにも関わらず低迷しているのは、現在のUnity Adsを主とする広告に頼る収益構造による評価がされているのかなと感じています。現実、ロイヤリティによる収益化は発表すらされておりませんし、運営サービスによる収益のネタも私の夢を語っているところです。ただ、収益源になりうる可能性の種があるというだけですね。実際にするとは誰も言っていない。けど私は将来的には広告に頼る収益構造は変わると見ており、その時にはUnityの企業価値は飛躍するでしょう。
長期戦になりそうな予感を感じていますが、私はUnityをガチホしてく。
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