信用創造の収束(2021/09/16)

なんだか、フィンテックという金融(Finance)と技術(Technology)を組み合わせた金融サービスと情報技術を結び付けたサービスが注目されているらしい。

その中に、「BNPL」というBuy Now, Pay Laterという後払いサービスが話題になっているようです。クレジットカードも後払いサービスの一つでありますが、BNPLはクレジットカードとは仕組みが異なると強調されています。クレジットカードは各発行会社のメインフレームコンピュータで動く古いシステムである。これからはクラウドの時代だ!クラウドかすることで、独自のサービスが展開できる!与信も独自で行うことで、クレジットカードが持てない人でも後払いサービスが利用できる!

私の所感にはなるのですが、最終的にはクレジットカードや従来のシステムと同じところに収束していくのではないかと考えます。与信の考え方として、クレジットカードの発行会社の基準ではお金を貸せないけど、BNPLサービス会社の基準ではお金を貸せる。という顧客層が大きいとは思わないのです。クレジットカード会社の基準でお金を貸せない層は、自ずとBNPLサービス会社の基準でもお金を借りることは出来なくなるのではないかと考えます。

だって、この流れは消費者金融や商工ローンと同じ匂いがするのです。銀行で借りれなくても、独自の審査基準を用いる消費者金融でならお金を借りることが出来る。最初は無担保でお金を貸しますと言っていた商工ローンも、時が経つにつれ担保を取るように変わっていきました。その際、担保評価を独自のシステムによって迅速に即日融資!みたいな差別化を行って。そして、多くの消費者金融や商工ローン会社は大手銀行に買収されるなどで既存の金融システムに飲み込まれていきました。

現段階のBNPLは、普及段階の拡大期で、クレジットカードとは別の場所で信用創造を行っているにすぎず、いずれは既存の信用システムと同等の形に収束していくのではないかと。むしろ、このような信用創造が持て囃されるのは、バブルの予兆では無いかと警戒せざるを得ないのです。

ただ、社会問題という取り上げられは現時点で見かけないので、このBNPLサービスに関してはまだまだ伸びていくのではないかとは思います。

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