原油の行方の考察。私の考察・備忘録であって投資を勧めるものでは無い事に留意してください。投資はあくまで自己責任だよ。
原油価格が上がるのか下がるのかに関して読みにくい状況になっていると思います。ロシアのウクライナ侵攻によって、実需から離れた投機的な動きが入っているため、適切な判断が難しい所。ただ、中期的には100ドルから120ドルぐらいで推移するのではないかなという印象で考えてます。
原油在庫(クッシング在庫)も、コロナ前までの水準まで低下しているような感じなことから、需給としては需要側が上回った状態が続いていること。
アメリカが日量100万バレルを半年間放出する。ただし、この放出は最低備蓄を残した余剰を全て放出する勢いの為、この放出後に再度の放出は困難である。
OPEC+などの産油国に、原油増産の圧力をかけているが、今までの実績として、そもそも40万バレル/月 の減産縮小(増産)に対して未達成の事実がある。つまり、増産したくても増産が難しい何らかの理由があると思われる。
イランやベネズエラの制裁を解除することで、イランやベネズエラ産原油を市場に出すことで原油を実質的な増産にすることに関しては、そもそもイランは現時点で密売して既に市場にある程度で回ってしまっている。
DUC(掘削済・未仕上げ井戸)の数はコロナショック時に急騰してから現在まで減少傾向が続いている。これは、コロナショックで稼働を止めたために、採掘した状態の在庫が膨れ上がった。その後は、新しく採掘せずに、その在庫を食い潰してきたと考える。その間にそれなりの工員が離れているのではないかと予想しており、人員不足から採掘の拡大は難しいと考える。
ただし、直近では、アメリカ以外の国にも原油の備蓄放出を呼び掛けることが決まっており、その量がどの程度になるかは未定である。この未定が市場の想定以上の放出量であった場合、短期的な価格は急落する可能性がある。
ロシアによるウクライナ侵攻が停戦し、ロシアへの経済制裁が緩和された場合、圧力をかけて増産させた分がそのまま余剰となる可能性がある。こちらも価格下落要因になる。
これらから、短期的には急落するようなことがあるが、その後はまた上昇に転じるのではないかなと。その際のレンジとしては100ドルから120ドルぐらい。150ドルを超えるような急騰までは難しいんじゃないかな。
とりあえず、私の備忘録としてメモ。
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